蝋燭を燃やして 出来島の男祇園さん
2011年09月14日
神埼市デジタルミュージアム かんざき@NAVI at 17:10 | Comments(0) | お祭り
8月9日、千代田の出来島地区で行われた、男の子の祇園さんにお邪魔してきました。
先日、8月2日に行われた女の子の祇園さんにお邪魔した際に、
「男の子の方が特徴的なので、是非見に来てください。」
と、区長さんにおっしゃって頂いたので、今回また取材をさせて頂くこととなりました。
2度目の取材
先日、8月2日に行われた女の子の祇園さんにお邪魔した際に、
「男の子の方が特徴的なので、是非見に来てください。」
と、区長さんにおっしゃって頂いたので、今回また取材をさせて頂くこととなりました。
参考:女の子の祇園さん 出来島の女祇園
蝋燭
準備からお祭りの運営までを、基本的に男の子が取り仕切ると言うことでした。
お伺いした時は、既に、蝋燭集めなど、一部の準備は終わっていましたが、なんとか蝋燭作りには間に合いました。
区長さんに教えて頂いた「特徴的」と言うのは、この蝋燭を使うところだったんですね。
まず初めに、蝋燭の芯を作ります。
和紙を細長く丸めて、こよりを作り、
それを三つ編みにして芯を作ります。
スタッフもお手伝いをさせて頂きましたが、これがなかなか難しい。
「コツを掴めば簡単に出来るよ。」
そう言って頂きましたが、ようやく終わりの方で少しコツを掴んだような気がしました。
区長さんが、
「これは、子供達にちゃんとさせんとダメ。後々分からなくなる。」
と言われていました。
確かに、父兄が全て準備するのは簡単ですが、それでは子供達は覚えていきません。
やはり、何でも経験をすることが大切なんだと改めて感じました。
次に、先ほど作った芯を蝋で煮ます。
何で煮るんですか?と尋ねたところ、
「煮とかないと、火の勢いが強すぎて火事になってしまうから。」
と教えて頂きました。
どれほど燃やすのでしょうか・・・?
ここでようやく小学生が合流。
暑い中、一生懸命がんばってくれました。
社殿では、蝋燭を燃やす為の空き缶を吊り下げています。
缶の底には多数の穴が開けられていました。
ここまで読んで頂いて、多くの方が、この後どんな風になるんだろうか?と疑問に思われているのではないでしょうか?
実は、スタッフ自身もこの時まで、完成図が想像できていませんでした。
答えは・・・
日が暮れ始めると、お祭りの始まりです。
年少の男の子が
「今から男の祇園さんを始めます。お参りに来てください。」
と地区内にアナウンスをすると、
参拝者が集まり始めました。
女の子もお参りに。
女祇園さんのお返しになったでしょうか。
今回、参拝者におもてなしをしてくれた男の子達です。
参拝者は下級生が、蝋燭は上級生が、それぞれ担当ということでした。
さて蝋燭ですが、まず缶の中に入れた芯に火を点けます。
それだけではすぐ燃え尽きてしまうので、地区内で集めてきた蝋や芯を子供達が適宜補充しながら、祭りの間中燃やし続けます。
まさに「蝋燭を燃やしながら」です。
缶の底に穴が開いていたのは余分な蝋を外に流す為のものだったんですね。
ある程度蝋が溜まって来たら、別の受け皿に交換。
この時ばかりは、やんちゃな男の子達も細心の注意を払いながらの作業です。
蝋燭を燃やす意味とは?
参拝が終わると、スイカを食べながら談笑をされていました。
ある参拝者の方に話をお伺いすると、
「昔は子供が多くて社に入りきらんぐらいやった。小学生は拝殿、中学生は後ろの廊下と場所も決まっとった。祭りの後はお宮に泊まりもしよったよ。」
と、おっしゃっていました。
また別の参加者の方は、
「ずっと昔はここじゃなくて南側のお宮でしよったよ。いつの頃からか、ここでするごとなったけど。」
と、教えて頂きました。
本来は、本殿の横にあるこちらのお宮で、お祭りをされていたようです。
子供が多かったので、広い拝殿の方でされるようになったんでしょうね。
色々な参加者の方にお伺いしたのですが、残念ながら、なぜ蝋燭を燃やしているかの理由をご存知の方はいらっしゃいませんでした。
皆さん口々に「先輩に聞いとけばよかった。」と、とても残念そうにおっしゃっていました。
(もしご存知の方がいらっしゃいましたら、是非、準備室の方まで御一報下さい。)
最後は花火大会で締め括りです。
子供達にはいい思い出になったのではないでしょうか。
前回に引き続き、今回も遅くまでの取材となりましたが、区長さん初め、地区の方々ご協力ありがとうございました。