神様を迎えて 二子地区のお灯夜祭
2012年02月17日
神埼市デジタルミュージアム かんざき@NAVI at 17:05 | Comments(0) | お祭り
12月3日、神埼の二子地区で行われたお灯夜祭にお邪魔してきました。
お灯夜祭り
お灯夜は元々、旧暦の10月(神無月)の終わりに出雲から神様が戻って来られるのをお迎えする行事として行われてきたようです。
以前は神埼の多くの地区で見かけることができたようですが、現在その姿はほとんど目にすることができません。
「昔はお灯夜といったら子供達がよってきてやっていたが、今では子供も少なくなってきて、お灯夜の様子も大分変わってきている。また、最近では火を焚くのも規制があり、中々難しくなってきた。」と、宮司さんが言われていました。
この二子地区でも昭和40年代半ばに一度お灯夜の火は消えてしまったようです。
しかし、地元の有志によって昭和60年代初めには見事に復活をとげ、現在でもしっかりと続けていらっしゃいます。
準備
当日の朝、公民館へお邪魔すると、脇に木製品が集められていました。
お灯夜で使われる焚き物ですが、前日の雨で少し濡れているようです。
果たして火はうまくつくのでしょうか?
公民館前の広場では早速注連縄作りが行われています。
この日は地区総出で準備が行われ、多くの方が参加されていました。
公民館入口では竹で鳥居が作られています。
前回作った注連縄をお手本に手際よく作られていきます。
この日作られた注連縄は全部で4本。
社殿、石祠、イチョウの木、竹の鳥居にそれぞれ飾りつけられ、
準備が整いました。
神事
暫くすると、宮司さんが見えられ、天満宮に祭壇を作っていきます。
お供えを飾り終えると、
神事が始まりました。
神様に収穫を感謝する祝詞奏上が行われ、
地区の方々が玉串を奉奠されていき、神事が無事に修められました。
お灯夜の準備
神事が済むと、これからが本番といったところでしょうか。
お灯夜の準備が始まりました。
穴を掘る場所は例年大体同じということで、当たりをつけ、
重機で掘り起こしていきます。
途中、去年の燃え残りでしょうか。
大きな炭がゴロゴロと出てきます。
最後は人の手で整備を行い、穴の完成です。
公民館の方ではお母さん達が夕食の準備をされています。
参加者全員分のお弁当を作られるそうです。
これだけの数が、一度に整然と並べられていたので、かなり迫力がありました。
お灯夜に向けて
いよいよ火入れが行われます。
当初の心配をよそに、火は勢いよく燃え上がりました。
最後に会場を設営すると、参加者の皆さんをお迎えする準備が整いました。
お祭り
区長さんの「灯夜の準備が整いました。公民館へ集合してください。」とのアナウンスがあると、待ちに待ったとばかりに、続々と地区の方が集まってこられました。
日も傾き、辺りが暗くなってくると、お灯夜祭りのスタートです。
まずは、昼間お母さん達が一生懸命作られた料理を味わいます。
この日は肌寒かったせいか、中でも、豚汁がとくに好評だったようです。
そんな中でも灯夜の火が消えないように男性陣は次々と焚き物をくべていきます。
一方、子供達は輪投げやゲームに夢中。
みなさん、思い思いにお祭りを満喫されている様子でした。
最後には参加者全員でビンゴ大会が行われ、それぞれにお目当ての景品をゲットされていました。
ある参加者の方が「この火に照らされたイチョウがとても綺麗なんだよ。」と、言われていました。
確かに、明るいうちは気づきませんでしたが、ライトアップされたものとは違い、炎が揺らめく度にその表情を変え、とても幻想的でした。
早朝からの取材となりましたが、ご協力ありがとうございました。