ツー渡しで交代 神納の龍王さん(ジュウゴサン)祭り
2012年02月10日
神埼市デジタルミュージアム かんざき@NAVI at 17:05 | Comments(0) | お祭り
昨年12月4日、神埼町田道ヶ里神納地区で行われた、龍王祭りの取材に伺いました。
地域の人は「じゅうごうさん祭り」と呼び、毎年12月3日にお祭りを催してきました。
今は時代の流れで「12月3日に近い日曜日」に変わりましたが、地区の収穫、五穀豊穣を祈る大切な祭りとして行われています。
お祭りの準備
お祭りの準備は一週間前から行われています。
お宮の周りの草刈りに始まり、皆で力を合わせて注連縄作りを行います。
ワラをたたいて柔らくし注連縄を編みやすくします。
毛羽だったワラを丁寧にはさみで落とし、仕上げます。
本殿の分と鳥居の分、2本作ります。
そして前日、竹で鳥居をつくり、しめ縄を掛けます。
鳥居のない神社では、代わりに竹で鳥居を作ります。
神事
当日、櫛田宮の宮司さんをお迎えして、神事を行います。
玉串奉奠です。
地区の皆さんで、今年の収穫への感謝と五穀豊穣を願います。
直会(なおらい)と施主交代
神事が終わり、公民館で直会です。
お謡い三番が終わった後、区長さんの挨拶。乾杯。
直会の後、ツー渡しをします。
ツー渡しとは、施主交代の儀式です。
神納地区を7班に分け、毎年交代で施主になります。
施主になると、1年間地区の行事を全て担当します。
本ツー(今年の施主)と来年の施主が向かい合います。
ごっくうさん(もち米を蒸して円錐形にしたもの)を、本ツーから来年の施主へ渡します。
これを、来年の施主5軒で分けます。
ごっくうさんを食べられるのは来年の施主だけです。
「こいーば食べたら来年がんばらんといかんとさー」
ちなみに、昔は、直会の料理を、前日から準備するほど忙しかったようです。
作られていたのは、にしめ(蓮根、コンニャク) ナマス、赤飯、豚汁、お供えのごっくうさん、などです。
平成20年頃からは、負担を軽くする為に、仕出し料理が出されるようになりました。
準備の忙しさから、これまで神事には参加した事がなかった、という方も居たようですが、仕出し料理に変わってからは、神事にも参加できる方が増えたようです。
今年初めて神事に参加したといわれる方もおられました。
御神益を受けられてよい年になるといいですね。
取材へのご協力ありがとうございました。