お寺で行う 本堀の千燈籠と観音さん祭り
2011年09月08日
神埼市デジタルミュージアム かんざき@NAVI at 17:10 | Comments(0) | お祭り
8月7日、神埼の本堀地区で行われた千燈籠と観音さん祭りにお邪魔してきました。
女の子の千燈籠
本堀地区では、以前は男女の千燈籠が別々に行われていたそうですが、現在では女の子の千燈籠だけが行われています。
また、主役となる女の子は本村の小学生から中学2年生までと言うことで、
「なかなか子供が集まらない。」
と、とても苦労されている様子でした。
同時に
千燈籠と観音さん祭りの準備は共に公民館で行われました。
千燈籠は中学生のお母さん方が、観音さん祭りは地区の三役のお母さん方が担当。
担当された方は、
「神埼にお嫁に来て初めてこういう行事があるのを知った。」
という事で、手順などをノートで確認しながら準備をされていました。
そして、こちらが煮上がった豆。
おいしそうに出来上がりました。後は冷まして、子供達が袋詰めをするのを待つばかりです。
一方台所では、観音さん祭りで出される鱈の煮しめを作っておられました。
鱈の身から骨をとり、
昆布やこんにゃくと甘辛く炊きます。
こちらもおいしそうに出来上りました。
主役の登場
夕方、主役の女の子が公民館に集まり、用意してあった豆を袋に詰めます。
この地区では作った豆は地区に売って回るのではなく、参拝者にお茶請として出されるそうです。
次に東楽寺さんの境内に場所を移し、境内のお掃除です。
小さい子も率先してお手伝い。
住職さんから、
「仏さんにしろ、神さんにしろ、お宮の入口までの行き道を燈籠で照らすと言うのが本来の千燈籠。」
と教えて頂きました。
また、住職の奥さんは
「昔は豆を売りに言ったり、お寺に泊まったりして楽しかったー。」
と、懐かしそうにおっしゃっていました。
以前は、豆を売って回られていたようですね。
女の子の千燈籠
やがて日も落ち、東楽寺でお祭りが始まりました。
こちらがもう一人の主役の観音さんです。
普段はお寺の中にしまってあるそうなのですが、この日はお披露目となりました。
さて、神社で行われる千燈籠は何度か取材をしてきましたが、お寺で行われるそれは、今回は初めての取材となります。
一体どんなことをされるのでしょうか?
住職が、先ほどの観音さんに向ってお経を唱え始められました。
これは子供達の健康を祈願する意味があるそうです。
女の子達も続いてお経を唱え始めます。
経典を見ながら、一生懸命に念仏を唱えていました。
神社で行われるものとは違い、とても新鮮でした。
お経が終わると、参拝者にお茶と豆でおもてなしです。
最後は、みんなで花火で締めくくりました。
子供達には夏休みのいい思い出になったのではないでしょうか。
観音さん祭り
千燈籠のお経が終わると、住職は隣の観音堂へ移動され、今度はこちらでお経を唱え始められました。
観音さん祭りの始まりです。
観音さん祭りでは五穀豊穣が祈願されるそうです。
さて、こちらの主役の観音さんですが、実は佐賀の乱で一度焼けてしまわれています。
しかも現在もその姿のままだそうです。
なので、幕は常に下ろした状態で、
「普段は目にしてはいけない。見ると目が潰れる。」
と言われているそうです。
住職は、
「病気の人がお祈りをすると、その人の痛みをよく分かられる観音さんなんです。」
と言われていました。
この後、お母さん達が用意をしていた鱈の煮しめ、なます、スイカなどを食べながら、皆さん楽しく談笑されていました。
遅くまでの取材となりましたが、区長さん始め、地区の方々、ご協力ありがとうございました。