神様としてお迎えします 猪面の権現講
2011年11月01日
神埼市デジタルミュージアム かんざき@NAVI at 17:00 | Comments(0) | 行事
神様?仏様?
9月25日に、神埼の猪面地区にある屋敷公民館内御上神社で行なわれた、権現講にお邪魔してきました。

「権現」とは、「権」は「仮の」という意味で、仏が「仮に」神の形を取って「現れた」ことを、文字で示しています。
また、「講」は、志を同じくする人々が集まって神仏に祈り、または、飲食を共にすることを意味します。
この地区では、前年のくじで決まった4名の施主が、24日に英彦山へ参拝に行かれます。
参拝の目的は、はっきりとは伝わっていないそうですが、五穀豊穣、家内安全、無病息災の祈願のほかに、物見遊山の意味合いもあるそうです。
参拝を終えて
今回の取材させて頂いた権現講は、参拝された翌日に、その報告とお神酒開きを兼ねた直会と言う意味で行われます。

今年の施主の方4名が、上座に座られています。
参拝者は英彦山に参拝することによって、神様になって戻ってくると考えられており、神様のご利益を頂くため、施主の盃を参加者全員で回して、お神酒を頂きます。


現在では、車で英彦山に行くことが出来ますが、それ以前は電車で近くまで行き、そこから歩いていました。
また、それよりもっと昔は何日もかけて、歩いて英彦山に行っていたことになります。
長い旅となると、当然、危険が伴います。
そこで、今ではなくなりましたが、以前は女性だけで集まり上宮茶講(じょうごちゃご)と言って、参拝者の安全を祈願する行事が行われていたそうです。
来年の「神様」
来年の「神様」である施主は、今年の権現講の際にくじで決めることになっています。


既に参拝されたことのある方はくじから抜けているため、どなたも何年かに1度は施主になる決まりのようです。
区長さんをはじめ、地区の方々、取材へのご協力ありがとうございました。